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行動の変容

部分強化

条件づけにおいて、どんな強化スケジュールを用いるかは、きわめて重要な課題となる。

部分強化における強化の仕方は

A:反応回数に依存したもの → 率強化スケジュール
B:時間経過に依存したもの → 時隔強化スケジュール

それぞれに規則的か不規則的かに応じ、基本的には以下の4種類あげることが出来る。

定率強化スケジュール(fixed ratio schedule:FRスケジュール)

あらかじめ定めた回数の反応をする度に1回づつ強化する。

1強化あたりに要求する反応数をFRの次に続けて表す。
つまり、連続強化の場合、「FR1」ということになる。

強化ごとに反応の休止がみられる。
反応が始まると次の強化まで休止なく反応が続けられる。

変率強化スケジュール(variable ratio schedule:VRスケジュール)

1回の強化に要求される反応数が不規則に変化する。

1強化あたりに要求する反応数の平均値をVRの次に続けて表す。

強化後の反応休止は、殆どみられない。
始終反応が続けられる。
※4つの基本スケジュールのうちで最も高頻度の反応が生じる。

定時隔強化スケジュール(fixed interval schedule:FIスケジュール)

反応数にかかわりなく、既存の時間が経過する度にその時に起こった反応を強化する。

FIの後に固定時間間隔の値を続けて表記する。

強化時間が近づくにつれて、反応頻度が上がってくる。

変時隔強化スケジュール(variable interval schedule:VIスケジュール)

ある時間が経過したときに反応が起こればそこで強化するが、この時の時間間隔は不規則に変化する。

VIに続けて、変化する時間間隔の平均値を表示する。

低頻度ではあるが、一つ一つの反応の間隔がほぼ一定である。
反応パターンに変動が少ない。
持続定な定常状態を保てる。

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古典的(レスポンデント)条件付け

古典的(レスポンデント)条件付けとは?

ある無条件反応(UR)に対する無条件刺激(US)に、条件刺激(CS)を時間軸上で接近させて対提示をする手続きを反復する事により、条件反応(CR)を形成する手続きのこと。
※有機体に感受される中性刺激であれば、何でもCSとして機能しCRを喚起させることが可能である。(刺激等価性の前提)
最終的には、それまで中性刺激だったものが条件刺激(CS)の特性を獲得し、USの呈示なくCSの呈示のみでCRを引き起こすようになる。
また、条件づけの操作の結果、CSとUSの置き換えが生じ、本来USに対して生じていたURがCSに対して生じるようになることもある。(刺激置換の原理)

パヴロフの犬の実験

パブロフこの実験は、ロシアの生理学者パブロフが、飼育係の足音で犬が唾液を分泌している事に気付いて行った。
犬にベルを鳴らしてから餌を与える事を繰り返すと、ベルを鳴らしただけでよだれを出すようになるという、条件反射の実験である。

人間についても同様な実験的研究が行われている

アメリカの心理学者『古典的行動主義』であるワトソンは、行動だけではなく、人間の複雑な感情も条件付けによって説明できると考えた。そこで、生後11ヶ月のアルバートという少年が白ネズミ(条件刺激)に触れると恐ろしい大きな音(無条件刺激)とを対にして聞かせるという手続きを繰り返すといった実験を試みた。その結果、アルバートには明らかに恐怖の情緒反応が形成された。
また、この恐怖反応はネズミだけでなく、白いもの(ウサギ、イヌ、玩具のサンタクロースの髭)までに般化した。
―アルバート坊やの実験―

MEMO

この「パヴロフの条件づけ」の研究などによって、ワトソンの“S-R理論”の根拠づけが進められた。
S-R理論とは、“S”(Stimulus:刺激)に対する“R”(Response:反応)の結びつきで人間の行動のメカニズムを考えようとする立場。(後述)

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道具的(オペラント)条件付け

道具的(オペラント)条件付けとは?

ある刺激に対するある反応に伴って、生活体に報酬となる刺激を提示することによって、それと同じ反応の今後の出現頻度を任意にコントロールする条件付けのこと。
「道具的」とは、被験者の反応が有意義な刺激をもたらすか否かの道具(あるいは手段)となっていることを意味している。このことから、手段的条件付けという人もいる。

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行動の階層

人を含めてすべての生き物は、何らかの形で生活を営んでいることから、総じて【A】と称される。また、
無機質でないこと、行動形態に秩序を持ったパターンが見られることから【B】とも称される。
【A】が行動を起こす要因としては、【C】の変化と、【A】を取り巻く【D】の変化がある。
この章では、【D】の変化、すなわち【E】と【F】との関係についてみていくことにする。

1.生得的行動

  1. 生得的行動とは?
  2. 何らかの刺激に対して自動的に身体の特定部分に起こる局部的な反応をなんというか。
    これは生得的行動の中で最も単純な様式のものである。
  3. 特定の刺激に対して、特定の移動反応が、自動的に,全身全体に,方向性をもって引き起こされる場合をなんというか。
    問2のように局部的かつ単純なメカニズムではなく、生活体内の科学的条件も関係している。
  4. トゲウオの縄張り行動やカモメの親子の給餌行動などを何というか。
    問2、問3よりも複雑な行動パターンであり、生活体内のより多くの条件に依存している。
  5. 問4を生じさせるきっかけとなる刺激、あるいは刺激パターンを何というか。

2.習得的行動

  1. 習得的行動とはどういうものか。
  2. 習得的行動がいかにして出現するのかを問題とするのが【A】心理学である。
  3. 心理学でいう「学習」について以下の文章をうめよ。
心理学で扱う学習は、広義である。プラナリアのような下等動物からヒトに至るまでの、有害物を避ける行動から【A】・【B】の学習に至るまで包括される。日常的には【C】・【D】・【嗜好】、また【性格】や【E】の病気なども学習によるとみなすことができ、その【F】原因、【G】過程、さらには【I】方法などの応用分野も学習の研究に含まれる。
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保護中: [解答]行動の変容

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